7-1.局所排気装置における保守・点検の重要性

ヒュームフードなどの局所排気装置には、保守・点検の必要性が必ず伴います。 局所排気装置を定期的に点検し、適切な稼動状態を維持していくことは、作業の安全性を確保していく上でとても重要な要素です。

ヒュームフード単体としては、損傷の有無や動作上の不具合がないかどうかを日常的に点検すべきです。 内部や排気口部などに損傷や腐食などが発生していないかを点検してください。特に前面サッシは、可動部分であるため、スムーズに開閉できているか、ワイヤなどが腐食していないか、などを点検しましょう。

点検が必要なのは、ヒュームフードの本体だけではありません。 排気系統(排気ダクトや排気ファン)の設備に加えて、本体に接続されている電気、給排水、特殊ガス、燃焼ガスなどのユーティリティーの状態も定期的かつ継続的に点検を行う必要があります。

排気系統を適切に維持・管理することは、封じ込め性能を維持するために最も重要です。 排気ファンのモータの不具合やベルトの劣化などは、排気風量の減少をもたらします。 その結果、ヒュームフードの流入風速が低下することになり、封じ込め性能が低下することに繋がります。
(図7-1a.参照)



図7-1a.ヒュームフードと関連設備

ヒュームフードの本体やダクトの途中に排ガス洗浄処理装置が設備されている場合は、排ガス洗浄装置の保守・点検も必要になります。⇒参考:5.実験排ガスの処理
局所排気装置には、必ず保守・点検の必要性が伴うということを認識しておいてください。 そのためには、コストがかかります。製品を購入する際には、維持・管理に必要なコストも調査して、予算を確保するなどの措置を取りましょう。

自分の実験室に設置されている局所排気装置の構造や付加機器の有無、接続されているユーティリティーなどを把握しておくことは、いざという時のためにもとても重要です。 例えば、配管が腐食して漏水が起こるなどの事故が発生した場合、給水の元栓バルブがどこにあるかなどを知っておくと、被害の拡大を防ぐことができます。
(図7-1b.参照)


図7-1b.把握しておきたい関連設備